公的年金では老後の生活に2000万足りないという報告書が出て、最近大騒動になっていますね。
デモが行われたりもしているとか。
日本は人口が減っていくという統計が出ていて、しかも3人に1人が老人という高齢化社会になるとすでに明らかになっています。何か劇的に少子高齢化に歯止めをかけない限り、公的年金制度がうまくいかなくなることは明らかです。個人が積み立てる形ならいいですが、日本の場合はそうではありません。政府は何も手を打っているようには見えません。このままでは、ただ、支給年齢が遅くなっていくのでしょう。
こういう日本が抱える問題を目の当たりにするたびに思うのですが、政治家からいいアイディアというのをほとんど聞いたことがありません。ほーその手があったか!と思ったことがないのです。
なぜ、他の国の事情をよく見て、アイディアを考えないのでしょうか。僕はオーストラリアにいたのでオーストラリアの事情はよく知っているのですが、この国は日本とは逆に着々と人口が増えていっています。なぜ増えているのか、それは簡単なことです。移民を積極的に受け入れているからです。ただし、普通の移民ではありません。能力を持った移民をどんどん受け入れているのです。
例えば、日本人がオーストラリアに永住しようと思ったら、美容師や板前さんだと永住権を取りやすいと言います(僕がいた頃の話で今は少し変わっている可能性もありますが)。オーストラリア人が持っていない技能を持っているからです。そうすると、その移民が仕事に困ることはありません。オーストラリア人にはない技能なわけですから、現地の人の雇用を奪うこともないわけです。ヨーロッパでは、何でも移民を受け入れた結果、能力もない、言語もわからない人が、社会の中で孤立、貧困化し、犯罪を犯したり、うっぷんをため込んでしまうという問題が起きていますが、移民を受け入れることが悪いわけではないと思います。オーストラリアのような形で人口を増やすこともできるのです。
政治の話は少しデリケートな話ではありますが、要はいろいろな国のいい制度をもっと持ち込もうとする政治家がいてもいいのにといつも残念に思います。