言語の学習には終わりはありませんが、段階はあります。大雑把にいうと文法や語彙といった第二言語としての言語習得の根幹になるところを勉強し終えたら、実践で使っていき、経験を蓄積していくという感じでしょうか。
よく「先生は昔覚えた単語とか忘れないんですか?」という質問を受けます。確かに生徒の方にとって一度覚えた単語をすぐに忘れてしまうということは課題のひとつです。結論から言うと答えはNOです。一度長期記憶に入った単語は、簡単に忘れることはありません。ただ、ある程度の頻度で記憶をもう一度リフレッシュさせる必要が出てきます。そのために、ある程度、英語に触れ続けることは大事なように思います。
もう15年ぐらい前になりますが、僕が大学を出て帰国した時、英語に触れる機会というのが少なく、すごく焦りを感じた記憶があります。インターネットもダイアルアップの時代で、英語のサイトも充実しているとは言えませんでした。Japan Timesのような英字新聞を駅で買うのが一番手っ取り早かったように思います。
ところが今では、facebookで外国人の友達とつながることができて、彼らの投稿した内容を毎日のように読めます。英語の新聞もたくさんありますし、アプリもたくさんあります。しかもほとんどが無料です。映画も字幕や音声の切り替えがついていて、英語を聴く機会もたくさんあります。学習には便利な時代になったと思います。
僕も大学時代住んでいたキャンベラの地元の新聞を読んだり、twitterで趣味の情報を英語で読んだりしています。NHKのニュースを副音声で英語で聞いてみるのも面白いですね。
理論→実践→キープが言語学習の流れだと思いますが、ことキープということに関しては、すごくやりやすい時代になったように思います。